土壌の構成元素

   土壌には地球上に存在するほとんどの元素が含まれています。その元素が検出できるできないは別の話ですが。土壌中にはケイ素Si、アルミニウムAl、鉄Fe、カルシウムCa、カリウムK、ナトリウムNa、マグネシウムMgの順で多く含まれ、これらが酸素Oと結合した形で存在し、無機成分全体の99%を占める事もあります。その他マンガンMn、リンP、硫黄S、チタンTiを含めて土壌の主成分元素といいます。もちろん有機物、空気、水を構成している酸素O、炭素C、窒素N、水素Hがあることは言うまでもありません。
  「植物に必要な元素は?」とたずねられたとき「窒素N、リンP、カリウムK」の3元素を挙げると思いますが、なぜこの3元素なのでしょうか? 表-1のように植物中に含まれる元素は炭素C、酸素O、水素Hがもっとも多く、これらで90%程度を占めますが、カルシウムCaはカリウムK、リンPより多く、マグネシウムMg、硫黄SはリンPよりも多く必要であることが分かると思います。これは炭素C、酸素O、水素Hは空気や水などから自然に供給されること、窒素、リンは植物の需要に対して元々土壌中に含まれる量が少ないため、他の元素よりも重要になってきます。もちろんカリウムについても表-1ではカルシウムと逆転していますがその次に来る元素でしょう。そのため、3元素というと「N、P、K」となるのです。

土壌の構成元素