3.簡易更新(都府県版)

 耕起作業がないためコストと作業時間をセーブし、翌春の1番草収量が維持できます。
(1)成功のポイント
①強害雑草が少ない圃場を選択します。
②2、3番刈りを8月下旬に行い播種前の掃除刈りは省きます。
③刈取り直後に播種を行います(既存牧草の再生前に播種を完了)。
④追播1ヵ月後に刈高10㎝で現植生(牧草)を刈払い、草量が多い場合は集草・搬出します。
(2)簡易更新の方法
①追播機を利用した簡易更新

 ア.採草地は追播前に掃除刈りや放牧地は過放牧(単位面積あたりの放牧頭数を増やす:1頭/2a
   程度が適正放牧頭数、又は放牧期間を長くする)によって既存の牧草と雑草の生育を抑制します。
   状況によっては掃除刈りの際に低刈りします。
 イ.追播機を使用すると、播種後の鎮圧が不要です。
 ウ.牧草が発芽するのと同時に、既存の牧草も再生します。既存牧草の再生によって発芽した牧草の
   生育が抑制される場合には、掃除刈りを行います。掃除刈りの時期は既存牧草の草丈(手で伸ば
   して測った高さ)が約15~20㎝(追播1~1.5ヵ月後)になったときです。
②追播機を利用しない簡易更新

 ア.採草地は追播前に掃除刈り、放牧地は過放牧によって既存の牧草と雑草の生育を抑制します。
   状況によっては掃除刈りの際に低刈りします。
 イ.ディスクハローや浅掛ロータリー耕によって播種床となる草地の表層を攪拌、土壌を露出させ、播種
   する種子と土壌が密着しやすいようにします。
 ウ.ブロードキャスターやライムソアを利用して播種作業を行います。
 エ.種子と土壌をより密着させ、発芽を促進する為に鎮圧を行います。
 オ.播種した牧草が発芽するのと同時に、既存牧草も再生してきます。既存牧草の再生によって播種
   した牧草の生育が抑制される場合は、掃除刈りを行います。掃除刈りの時期は、既存牧草の草丈が
   約15㎝(追播1ヵ月後)になったときです。
(3)簡易更新の事例(追播機をつかった作業工程)