<MUNを活用することによる利点> ①乳生産を最大にする。 ②栄養ロスの低減。 エネルギーの損耗を軽減する。蛋白質ロスを軽減する。 ③繁殖成績の向上 余剰な蛋白質は、尿素となり生殖器にも移行します。生殖器内で尿素濃度が高まるとpHが 高くなり、受胎率が低下します。 ④疾病の減少 余分なアンモニアは肝臓で尿素に転換されますが、その状態が長期化すると肝臓にダメージを 与えます。
<MUN活用のための留意点> 1)チェック項目 以下の項目を確認しつつ、飼料給与内容の変化する毎に、MUN値経過をモニタリングすることに 留意して下さい。 ①給与蛋白質が期待通り乳生産等に反映しているか。 ②蛋白質分画バランスに配慮。分解性蛋白質が過剰であれば高MUNとなる。 ③飼料給与順序に配慮。 →設計上バランスが取れていても、繊維源、エネルギー源、蛋白質源をどの順序で摂取している かによって、数値は変動する。 ④TMRの採食状況に注意。選び食い、序列による採食変動も数値に影響を与える。 2)実践現場での注意 ①飼料に関係する前の問題がないか確認すべき。 →飼料不足、採食出来ていない、採食のための環境が整備されていない、等。 ②一時的、断片的に比較しない。種々の要素を考慮し、納得出来る数値と管理を探る。 ③MUNだけで判断せず、牛群・個体が発信しているシグナル(ボディコンディション、糞、毛づや等) 、 乳量・乳成分と連動して判断する。 ④主体は酪農家である。
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