2.北酪検・検定成績表(牛群検定成績表)の見方 北海道酪農検定検査協会検定成績表(牛群検定成績表) 体細胞平均 月ごとの体細胞の平均値を示しています。 リニアスコア 体細胞を階層別に分けたものです。 目安として、3~4が潜在性乳房炎(軽度)、5以上が臨床型乳房炎(重度)に区分できます。5以上 の目標は8%以下です。新規5以上は前回が4以下で今回が5以上になった牛の割合です。新たな 臨床性乳房炎の発生した割合と言い換えられるでしょう。 全道のリニアスコアの平均は2.7、5以上の発生率は16%、新規5以上は11%となっています。 下記図はリニアスコアと細胞数の対比を示しています。 乳量損失率 乳房炎により何%の乳量を損失しているかを示しています。常時2%以下を目標とします。 全道の平均は3%です。 損失乳代 1カ月、体細胞増加により損失している乳代を示しています。この中には廃棄乳は含まれません。 授精 1カ月間の授精頭数です。授精回数 授精牛の授精回数÷授精頭数で算出されます。 また、受胎率は1÷授精回数×100で求められます。 3回以上授精した牛は授精回数の多い牛がどれくらいいるか確認する目安になります。 全道の平均値は授精回数が2.3回、3回以上授精した牛の割合が33%になっています。授精回数 が2.3回ということは、1÷2.3×100で受胎率43%になります。初回授精 初回授精での受胎率%、分娩から初回授精までの平均日数を表します。未経産授精開始 未経産の初回授精の月齢を示します。全道の平均値は15カ月になっています。妊娠 受胎報告牛と、授精して70日経過して何も報告のない牛は受胎牛とみなしてカウントされます(70日ノンリターン法)。空胎日数 空胎日数の平均値とその分布状況を示します。空胎日数の全道の平均は150日です。 乾乳日数 乾乳日数の平均値とその分布状況を示します。道内の平均は69日です。乾乳日数が長いと繁殖成 績が悪いことなどが考えられます。また、近年は乾乳日数を短くする傾向があり、以前、乾乳期間は 60日必要と言われてきましたが、最近は2産次以降では40日でも良いとされています。乾乳期間を 短縮することにより搾乳日数の割合が高くなり、経産牛平均乳量が増えます。 経産牛1頭当たり年間成績 検定月の前月よりさかのぼって過去1年間の平均乳量と平均乳成分を表します。