堆肥化の目的

   家畜糞尿から堆肥を作る目的として,家畜糞尿に含まれる成分を土壌に還元し有効に活用することなどが挙げられます。家畜糞尿や水分を調整するために混合されたオガクズやワラには,植物に必要な肥料成分が含まれており,堆肥化をおこなう事で,それを植物が利用可能な形になっていきます。
   しかし,家畜糞尿を用いた堆肥を用いたときに雑草の混入,病害虫の発生などが心配になる方もいるかと思います。堆肥化のもう一つの目的はこのような雑草種子の失活,病害虫の原因となる菌などの殺菌が挙げられます。

 堆肥化の目的1


  たいていの堆肥化は好気(空気が必要な)条件下での発酵です。その発酵温度は70℃を超えることもあります。堆肥化の途中ではそのような高温の発酵が何日も続きますので,上記表のような雑草種子が混入していてもその種子は失活してしまいます。

堆肥化の目的2

   同じ様に,病害虫の原因となる菌等は高温で死滅してしまいます。またこの様な菌は嫌気(空気のない)条件を好む場合が多いので,堆肥化のような好気条件下での発酵をおこなうことも,病害菌を抑える要因となります。