牧草の競合力と混播組み合わせ

 北海道ではチモシーが基幹草種となっていますが、イネ科牧草とマメ科牧草を混播することで、収量や家畜の栄養バランスがより優れた草地となります。その場合、組み合わせる草種や品種には注意が必要で、牧草の競合力のバランスが重要となります。組み合わせが悪いといずれかの草種(または品種)が衰退し、その後の裸地の発生や雑草の浸入に繋がってしまいます。

◎ イネ科牧草の競合力

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 主に放牧で利用されているペレニアルライグラスやメドウフェスクの競合力が強く、チモシーは競合力が劣ります。チモシーは特に刈り取り後の再生が緩慢なため、1番草刈り取り後に競合に負けてしまい、マメ科牧草が優占しやすくなります。
 また、チモシーの中でも品種によって競合力は異なり、晩生品種ほど競合力が弱くなる傾向があります。下図にチモシーの競合力の関係を示します(出穂日は道央・道南)。

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◎ マメ科牧草の競合力
・ シロクローバの競合力
 シロクローバは葉の大きさで大葉型・中葉型・小葉型の3タイプに分類され、葉が大きいほど競合力が強くなります。そのため、採草利用時のオーチャードグラスなど競合力の強いイネ科牧草には大葉型の品種を、チモシーには競合力の穏やかな中葉~小葉型の品種を組み合わせるのが一般的です。

・ アカクローバの競合力
 アカクローバは採草利用される草種で、熟期によって競合力が異なります。早生品種は競合力が強く、チモシーと混播した場合、2番草再生時にチモシーを抑圧することがあるため、組み合わせる場合にはチモシーの中でも競合力の強い早生品種をおすすめします。反対にアカクローバの晩生品種は競合力が穏やかで、チモシーの中生品種との混播に適しています。

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◎ おすすめの組み合わせ
 イネ科牧草の各品種と組み合わせが最適なマメ科牧草の品種を下表に示しました。基本的な組み合わせはこのようになりますが、土壌条件や気象条件によってはマメ科牧草の生育量が異なるため、ここに示した組み合わせが全てではありません。播種量などを含め、具体的な混播設計についてはお近くの営業所へお問い合わせください。

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