ヘレニアルライグラスの特性と品種について

<ペレニアルライグラスは主に放牧に利用されています>
   ペレニアルライグラスはヨーロッパ、アメリカ、ニュージーランドなど世界の温帯地域を中心に広く利用されている牧草の一つであり、海外では採草、放牧用草種として利用されています。日本においては北海道や本州の高標高地で主に放牧用草種として利用されています。北海道ではチモシーやオーチャードグラスが採草の主体であるため、ペレニアルライグラスの採草利用には馴染みがない方も多いと思いますが、上川農試天北支場において採草利用の技術開発が行われており、普及に移されているところです。
   ペレニアルライグラスは再生力と分げつ力が優れており、家畜の嗜好性が高く、季節生産の均一性にも優れている(春から秋までの生育量の変化がチモシーやオーチャードグラスに比べて小さい)ことから、放牧利用に適しています。そのほか、初期生育が優れているため、草地更新時の雑草との競合に強く、追播用としても利用価値が高い草種です。

ペレグラス1
<ペレニアルライグラスの欠点>
   ペレニアルライグラスは温暖な気候を好み、極端な低温や高温を嫌う特性があります。そのため、北海道では道北、道央、道南での利用が主体であり、越冬条件が厳しい道東地域では利用することができません。また、採草利用にあたっては、出穂期以降は嗜好性や飼料価値が低下しやすく、倒伏しやすいことから、出穂始前後に収穫を行う必要があります。

ペレグラス2
<ペレニアルライグラスの病害>
   重要な葉枯性病害として網斑病、冠サビ病、葉腐病などがあります。最も重要な病害は雪腐病であり、道東だけでなく、道北や道央などでも各種雪腐病が多く発生するため、品種の抵抗性の強弱が草地の永続性に影響します。北海道優良品種に認定されているフレンドとポコロは他の品種に比べて雪腐病に強く、安定して栽培することができます。

ペレグラス3

<ペレニアルライグラスの品種と特性>
   ペレニアルライグラスの北海道優良品種は、フレンドとポコロの2品種があります。両品種ともに越冬性が優れ、北海道の道北、道央、道南地域において安定して栽培することができます。熟期は両品種ともに晩生品種であり、出穂始は6月中旬ごろ(フレンドはポコロより3~4日程度遅い)です。採草利用では6月中旬を目安に収穫を行う必要があります。