シロクローバの特性と品種について

<シロクローバは色々な用途に利用されるマメ科牧草です>
   シロクローバは、本来は中性で肥沃な土壌を好みますが、アカクローバと同様に多少の不良環境でも生育しやすいため、北海道において広く利用されているマメ科牧草の一つです。シロクローバの用途は広く、アカクローバやアルファルファは採草にしか利用されませんが、シロクローバは採草だけでなく、放牧にも利用されます。また、シロクローバは葉の大きさにより分類され、競合力が強いもの、中程度のもの、弱いものと様々なタイプがあるため、ほとんどのイネ科牧草と混播することができます。
   シロクローバはマメ科牧草であるため、タンパク質やミネラル含量が高く、共生する根粒菌の働きによって土壌に窒素を供給する役割もあります。さらに、匍匐茎で広がる特性から、草地にできる裸地をうめて雑草の侵入を防ぐ目的で利用される場合もあります。シロクローバは様々な用途に利用できるマメ科牧草といえます。

シロクローバ1

<シロクローバの病害>
   他の草種と同様に雪腐病が北海道における重要病害になります。罹病すると、融雪後に枯れた茎葉が白茶色の海苔状になることがあります(写真)。越冬性に関与する要因として、雪腐病のほかに耐寒性があり、これらに対する強弱には品種間差があります。

シロクローバ2

<シロクローバには3つのタイプがあります>
   シロクローバは葉の大きさにより大葉型、中葉型、小葉型の3つのタイプがあります。葉が大きいほど生育が旺盛であり、混播するイネ科牧草によってシロクローバのタイプを使い分ける必要があります。競合力が強い大葉型は、主にオーチャードグラス、ペレニアルライグラスなど競合力が強いイネ科牧草との混播に適しています。中葉型は主にチモシーの極早生、早生品種との混播に適しています。小葉型は主に競合力が弱いチモシーの中生、晩生品種との混播に適しています。
   また、シロクローバは混播するイネ科草種や品種だけでなく、利用目的(採草、放牧)によっても使い分けられています。例えば、葉が小さいほど短草条件で密度が高く生育が良好なことから、放牧利用には小葉型~中葉型が多く利用されています。
   シロクローバの使い分けについては、地域や播種時期、土壌条件などによっても様々です。例えば、根釧などの冷涼地域ではマメ科牧草が衰退しやすいため、チモシーの早生品種に大葉型のシロクローバを混播する場合もあり、逆にチモシーがマメ科牧草に抑圧されやすい条件では、チモシーの早生品種に小葉型のシロクローバを混播する場合もあります。混播設計に関しては、最寄りの弊社営業所にご相談することをおすすめします。


シロクローバ3
シロクローバ74


<シロクローバの品種>
  大葉型品種はルナメイとカリフォルニアラジノがあります。最も葉が大きいカリフォルニアラジノは、主にオーチャードグラスなど競合力が強いイネ科牧草との採草利用に適しています。ルナメイは大葉型ですが、大葉型のなかでは葉が小さく、中葉型に近いタイプであるため、オーチャードグラスとの採草利用のほか、オーチャードグラスやペレニアルライグラスとの放牧利用に適しています。
   中葉型品種はソーニャ、フィア、マキバシロ、リースリングがあります。同じ中葉型ですが、葉の大きさや競合力はそれぞれやや異なります。リースリングは中葉型のなかでは競合力が強く、大葉型に近いため、オーチャードグラスとの採草利用のほか、オーチャードグラスやペレニアルライグラスとの放牧利用に適しています。マキバシロも競合力がやや強く、チモシーの極早生や早生品種との採草利用のほか、オーチャードグラスやペレニアルライグラスとの放牧利用に適しています。ソーニャやフィアは最も標準的なタイプで利用範囲が広く、チモシーの極早生、早生や中生品種との採草利用のほか、オーチャードグラスやペレニアルライグラスとの放牧利用に適しています。
  小葉型品種はリベンデルとタホラがあります。小葉型は最も生育が穏やかであるため、チモシーの早生、中生や晩生品種との採草利用のほか、チモシーの晩生品種との放牧利用に適しています。

シロクローバ5