腐植・全炭素説明

    土壌の有機物含量の指標。腐植含量が多くなると土壌の色は黒くなっていきます。通常の土壌では腐植として3%以上あることが望ましいとされています。砂質土壌などでは少なく、多腐植質黒ボク土、泥炭土では10~15%それ以上もしばしばあります。
   土壌の有機物が腐植と考えることがありますが,腐植は単年で生成される物ではなく,生成には長い年月を必要とします。また,腐植の構造はまだ未解明の部分が多く特定はされておりません。しかし,いくつかの腐植構造で約58%程度を炭素が占めるため,通常分析では土壌の炭素含量(全炭素)を測定し1.724(100/58)乗じて算出します。

腐植・全炭素説明1

  
   腐植や有機物の含量は土壌の緩衝力と関係があるため,腐植含量は酸性改良時の石灰資材投入量を決める際に使われることがあります。また腐植含量は土壌の黒色の部分も左右します。そのため見た目で腐植含量を推定できます。目安は下記の通りです。真っ黒な山土などは20%を超える場合があります。

腐植・全炭素説明2